デザイン思考のきっかけ
デザイン思考が社会に浸透しはじめたのは2000年代の前半です。アメリカのデザインコンサルティングファームであるIDEO社によって提唱され、海外の著名な企業が新製品開発へ積極的に取り入れたことにより、日本でも注目されるようになりました。
現在においても、業種や規模に関わらず、様々な企業がデザイン思考を自社に取り入れる活動をしています。
Thinking
東北地方はもちろん、日本全国においても
トップクラスの技術を保有していると言っても過言ではない、福島県のものづくり。
本事業では確かな技術を持った県内企業が、
ユーザーに新しい価値を提供するための手法であるデザイン思考を活用し、
新製品開発にチャレンジするためのサポートを行います。
デザイン思考が社会に浸透しはじめたのは2000年代の前半です。アメリカのデザインコンサルティングファームであるIDEO社によって提唱され、海外の著名な企業が新製品開発へ積極的に取り入れたことにより、日本でも注目されるようになりました。
現在においても、業種や規模に関わらず、様々な企業がデザイン思考を自社に取り入れる活動をしています。
技術を発展させて使い道を考える。ニーズがどこにあるか市場を分析する。これまで数多くの製品やサービスが、その様に生み出されてきました。
しかし、多くの情報と製品に溢れている現代でユーザーに選ばれるためには、ユーザーを中心とした発想で製品やサービスを開発する必要があり、そのためにデザイン思考が活用されています。
「技術さえ突き詰めて行けば成立する」という企業活動は、今後さらに難しくなってくると言われています。モノを作って売れば終わりではなく、技術とアイデアを結びつけてプロダクトを開発し、似たような商品との比較や価格競争に巻き込まれにくい、市場そのものを作り出すような商品が理想です。
では自社の技術を使って自分たちは何を作ればいいのか?ものづくり企業がその課題を考える際に、デザイン思考は有効な手法です。
ライフスタイルや価値観が多様化し、人々のニーズがより複雑になっていく社会において、デザイン思考が活用される場面はますます増えていくでしょう。
福島県のものづくり企業が持っている確かな技術を使い、新しい価値を提供する製品が生まれる。そして、その製品が全国・世界へと広がっていく。
デザイン思考のモノづくりは、そんな可能性を秘めています。
STEP01
STEP1は共感です。
仮想のターゲットを想定した後、実際のユーザーを見つけて行動の観察やインタビューを実施し、ユーザーが何に困っているか、求めているものは何かを探っていきます。
ユーザーのふとした動作やヒアリングの内容から共感するポイントを見つけ、課題の解決につながる本当に欲しいものは何かを想像します。
STEP02
STEP2は問題定義です。
共感ポイントから見つかったユーザーの課題や目的を5W1H(Who=だれが・When=いつ・Where=どこで・What=なにを・Why=なぜ・How=どのように)にあてはめて他人に伝わるレベルまで内容を言語化し、具体的なアイデアの創出に向けて、製品が目指す方向性とコンセプトを整理します。
STEP03
STEP3のアイデア創造・自社技術の棚卸しでは、共感ポイントと定義された問題を意識して、アイデアを創造していきます。
自分自身がユーザーとなった時に魅力的に感じるか等、様々な視点からアイデアを膨らませていき、6W2H(5W1HにWhom=だれに・Howmuch=いくらでという要素を追加)に落とし込み、自社の強みを活かせる点と、具体的な開発に向けて不足している点を明確にします。
STEP04
製品のアイデアが決まったら、STEP4の試作に移りプロトタイプを作成します。多くのアイデアを試せるよう、コストや時間をかけずに完成度よりもスピードを優先させることがポイントです。
「アイデアがカタチになっているモノ」があることにより、モノづくりに関わるメンバーの意思決定がスムーズになり、開発の担当者が実現の可能性について検討できるようになります。
STEP05
STEP5の検証では、想定されるユーザーにプロトタイプを使用してもらいます。当初に設定していた課題の解決ができているか、想定していた機能がきちんと形になっているかを確認し、改善点を発見することがポイントです。
検証の結果、思っていた製品になっていない場合は、改善点を検討してこれまでのプロセスを遡り、さらなるアイデア創出やプロトタイプを作り直すことを繰り返しながら、製品化を目指します。
What?
共感から試作(アイデアを絵で可視化)までを実施するためのフレームワーク①です。
これらを一通り実施することにより、デザイン思考のモノづくりにおける基本的な方向性が見えてきます。
POINT01
目標の設定
POINT02
共感と問題提議の整理
POINT03
製品開発における自社技術の棚卸し
POINT04
アイデアの創造・試作
※1:Work1の6はWork3の5を埋めてから記入してください。
※2:Work4はポストイットに分野・能力・経験・独自性を箇条書きにして紙に貼っていき、整理してください。
Need?
①で整理された内容を、フレームワーク②を使い深堀りしていき、製品開発についてより具体的に検討していきます
POINT01
ペルソナ設定によるターゲットの深堀り
POINT02
ペルソナと共感ポイントの関係性を整理
POINT03
SWOT分析による自社環境の明確化
POINT04
クロスSWOTによる戦略の可視化
POINT05
初期構想のブラッシュアップ
※ Work3はポストイットに強み・弱み・機会・驚異を箇条書きにして紙に貼っていき整理してください。
Profit?
フレームワーク③は製品開発に関わるメンバーと様々な要素についてすり合わせを行いながら製品がビジネスとして成立するか明確にします。
POINT01
カードゲームを使った仮説検証
POINT02
アイデアとニーズのマッチング確認
POINT03
ビジネス化に向けた要素の整理
※Work1はアイデアへの想いや自社の強みなどをランダムに引き出し、メンバーでディスカッションするためのカードゲームです。シャッフルしたカードをテーブルの中心に置き順番にカードを引き、記載された内容についてメンバーで話し合ってください。
上記を生かしてぜひデザイン思考によるモノづくりで
イノベーションを起こしてください。
より詳しい内容に興味がある方は「福島県の中小企業の方へ」をご覧ください。